■ ハイライト要約

? 2024年2月25日 5-ALA（5-アミノレブリン酸リン酸塩）の基本物質特許が満了
? 厚生労働省が「コリネバクテリウム・グルタミクム生成物」を新規定義（2023年10月施行）
? 原料価格が現行100万円/kgから競争激化で50-70万円/kgへ下落予測
? NMTバイオテック株式会社原料開発を加速し市場主導権を狙う

■ 規制緩和の二重奏

▼ 2023年10月 食品区分一部改正

• 新菌種追加：従来の「ロドバクター・セファロイデス」に加え
  → 「コリネバクテリウム・グルタミクムの生成したもの」を定義

• 審査厳格化：
  ① 発酵プロセスの妥当性証明
  ② 毒性評価データの提出義務化

▼ 2024年2月 特許権消滅

• 特許対象：光合成細菌を用いた製造方法（出願：1998年）

• 影響領域：
  ✓ 食品原料製造 ✓ 化粧品配合 ✓ 機能性成分抽出技術

■ 市場インパクト3軸

① 供給構造の多様化

〈従来〉光合成細菌のみ ➡️ 〈新規〉コリネ型発酵技術が参入
※ 生産コスト差 30-40%削減可能性（業界関係者試算）

② 価格競争の勃発

〈現行価格〉￥1,000,000/kg
〈予測相場〉￥500,000-700,000/kg（2025年度目標）

③ 機能性表示の拡充

▼ 科学的根拠：
5-ALA ➡️ ヘム生成 ➡️ シトクロムによるATP産生促進
▼ 申請実績：ヒト試験データ保有企業が優位（※現在SBIが独占）

■ 技術解説：5-ALAの分子メカニズム

ステップ1：ポルフィリン環形成
8分子が結合し鉄イオンと反応 → ヘムを生成

ステップ2：電子伝達系の活性化
ヘムタンパク質（シトクロム）が呼吸鎖複合体（Complex II/III/V）を構成

ステップ3：ATP大量産生
ミトコンドリア内膜で1分子のグルコースから最大38ATPを生成

■ 業界関係者コメント

「原料自由化で中小メーカーの参入障壁が撤廃される一方、
機能性表示には臨床データ蓄積が不可欠」（健康食品協会 匿名関係者）

▼ 関連資料ダウンロード

[? 5-ALA機能性研究レポート（無料公開版）]
[? 厚労省審議会議事録（令和5-6年度）]